クリスマスの夜に放送された、ジャズコンサートライブの中で流れたCMです。
番組の進行とシンクロして、コンサート会場での物語も進行します。
資生堂アデノゲン&マキアージュ「聖夜の二人/その1」
(SE)コンサート会場入り口のざわめき〜
男:コンサート会場は、満員御礼の賑わいだった。
12月25日。
こんな夜に、カップルじゃない客なんて
自分以外にあと何人いるのか・・
やや自嘲気味に、
着飾った男女で溢れるロビーを見渡したとき、
僕はそこに・・気になる何かを・・見た。
(M)〜
心臓が・・トクンと・・音をたてたと思う。
あの、足を交差させて立つ癖。
忘れるはずがない。
そう・・あれは15年前・・
キミは、25歳。
僕は・・10歳も年上だった。
そんな記憶が蘇った瞬間、
彼女が、くるりとこちらを向いた。
その次にとった行動が、
どういう感情によるものか、自分でもわからない。
会社から駆けつけた、くたびれた服装のせいか。
あの頃、彼女をたくさん悲しませたからか。
それとも・・少し薄くなり始めた前髪のせいなのか・・
僕は、とっさに、柱の陰に身を隠した。
NA:男の価値は、髪じゃない。
でも、あなたがあなたらしくあるために。
薬用アデノゲン、資生堂。
つづく。
資生堂アデノゲン&マキアージュ「聖夜の二人/その2」
(M)コンサート最中の雰囲気〜
女:あれは、間違いなくあの人だった。
まだ胸の鼓動が治まらない。
15年前・・10歳年上のあなたは、別れ際に言った。
(M)〜
僕たち、もう少し大人だったら
うまくいったのかもしれないね。
例えば、15年先のある日・・どこかで偶然再会できたら
もう一度、最初から、やり直そう・・
今、このホールのどこかにいる、あなた・・
・・今日はその日なんですか?
休憩時間、わたしはメイクを直した、念入りに。
さっき見失ったあなたにもし、会えたとき・・
キレイだと思ってもらいたいから。
マキアージュの輝き・・若過ぎますか?
あなたがいつも褒めてくれた・・この目・・・
でも・・この眼鏡・・昔はかけていなかった。
あの人が、わからないかもしれない。
わたしは・・思い切って眼鏡を外した。
NA:どうしてもキレイでいたい時がある。
一瞬も、一生も、美しく。資生堂。
つづく。
資生堂アデノゲン&マキアージュ「聖夜の二人/その3」
(SE)ロビー〜
男:どうしてあのとき僕は、柱の陰に隠れてしまったのか・・
きっと年を取った事に、気後れしたのだ。
ロビーの彼女は、
まだ、輝くように美しかったから。
もっと早く、アデノゲンを使っていたら・・
いや、15年前も、
そんなつまらない見栄で、彼女を失ったのだ。
探すんだ。ありのままの自分でいいから・・
その時・・
人ごみの中に、加奈子を見た。
(M)〜
近づいて来る。
そしてあのきらきらとした目で、僕を見た。
・ ・そして、通り過ぎた。
たんすでも見るような目つきで。
僕がわからないのか・・
やっぱり、もっと早く、アデノゲンを使っていたら・・
女:・・あの人は見つからない。
見つからないはずだ。眼鏡を外しているのだから。
私は眼鏡をかけて、もう一度ロビーを振り向いた。
二人:・・あ・・
男:かわっただろう・・
女:かわった・・15年前より・・素敵になった。
男:加奈子・・
NA:男の価値は、髪じゃない。
でもときどき、薬用アデノゲン。
もっと素敵な人生へ、つづく・・・かも。
資生堂。
2006年
ACCグランプリ/総務大臣賞/ACC特別賞・ベストプランナー賞
フジサンケイ広告大賞メディア部門最優秀賞