ブラバスは、いまも売れ続けている「変えない香り」。

離別した家族と、忘れられない香りの、物語です。

 

 

 

 

資生堂ブラバス「父の香り」

 

 

 

    (SE)結婚式場

 

娘:久しぶりに父と会ったのは、結婚式場だった。

 

  今はもう、別の家族と暮らす父。

  滅多に会う事もない人と、バージンロードで並ぶのは

  いわゆる、世間体というやつだろうか。

 

式場係「じゃ、お父様こちらで。

    お嬢様こちらで、お願いします。」

父と娘「はい。」

 

娘:でも、父の手に腕をかけた時、

  ふいに、懐かしさにつつまれた・・

  胸が一杯になった・・

 

      (M)せつなく〜

 

  それは、休日の香り。

  忙しかった父に、その首筋に、思いっきり甘えた日、

  この香りの中に、いた・・

 

  そしてあなたは、恋しいときには、いつもいなかった。

 

  男の人って、変えないんですね。

  それは、鏡の前に並んでいた、ブラバスの香り。

  遠い昔の、父の匂い・・

 

  今、思い出した。

  私、お父さんっ子だったんだ。

 

 

NA:それは誰かの、忘れられない香り。

  発売以来、33年のロングセラー。

  いつも、心に若さのブラバス。

 

 

 

 

 

資生堂ブラバス「夫の香り」

 

 

 

 

SE:結構式場の控室的ノイズ~

 

男:よぅ・・

女:久しぶり・・

 

女:・・ごく自然に、微笑むことができた。

  目の前の男は、もう他人。

  愛したことも、憎んだことも、

  もう遠い昔に思えるから。

 

  今日はただ、静かな気持ちで

  娘のウエディング姿を、

  見守ってあげたい。

  そう思っていた。

 

    (M)〜

 

  でも・・廊下でふとあなたと、

  すれ違ったとき

  思いもかけないほど、心が揺れた・・・

  ずっと忘れていた、あの匂い。

  懐かしい、あなたの匂い。

  ・・ブラバス。

 

  男の人は、かえないんですね。

  ・・妻は、かえても。

 

男:みちる、キレイになったな。

    君にますます似てきた・・

 

女:いつまでも、若々しいあなたが、

  また・・憎らしくなりました。

 

 

NA:それは誰かの、忘れられない香り。

発売以来33年のロングセラー。

いつも、心に若さの、ブラバス。

 

 

 

 

 

2002年

ACCゴールド/ACC特別賞・演出賞

電通賞優秀作品賞/JFN最優秀賞/JFN企画制作者賞